博士論文の紹介

核融合科学専攻の日常

(平成26年度入学) 森本 純毅

[はじめに]

私は世界のエネルギー問題を解決したいと考え、核融合に興味を持ったため、総研大の核融合科学専攻を志望しました。核融合科学専攻での私の研究生活について紹介します。

[研究環境と日々の活動]

学生は大学院生室に配属されます。核融合の研究分野は非常に幅広く、それぞれの学生は異なる研究をしていますが、基本的には指導教員と近いフロアの部屋に配属されます。大学院生室には留学生もいるため、日常的に英語でコミュニケーションをとっています。一人一人に広い机とスペースが与えられており、研究するには大変素晴らしい環境が整っています。

一年目の前期は講義を受けることがメインです。プラズマ物理や炉工学などの核融合分野に関する基礎知識を身につけることができます。少人数の授業であるため、個々の学生に合わせたきめ細かい授業が行われています。留学生が参加する場合も多いため、授業は主に英語で行われています。また、大学院特別講座という実験装置の扱い方や基礎理論の学習、シミュレーション実習などのプログラムが用意されており、研究の実践で役立つ技能の習得にもつながります。

一年目の後期から本格的に指導教員と共に研究活動を開始します。私は現在、プラズマ中から飛び出した高速イオン粒子による真空容器壁への熱負荷に関するシミュレーション研究を行っています。そのため、日々の主な活動としては、プログラミングコードの開発、計算の実行と結果の解析、論文や本読みなどです。一週間の中での決まったスケジュールとしては、指導教員との研究打ち合わせ・輪講・研究紹介のゼミなどがあります。研究打ち合わせでは、研究の進捗報告を行い計算結果に関して議論し、次回までの課題の相談などをしています。輪講では、MagnetoHydroDynamics (MHD)の基礎理論に関する書籍を留学生とともに読み進めながら、数式の導出などをお互いに説明しあうなどして、シミュレーションモデル等の理解を深めています。研究紹介のゼミでは、毎週担当者が自身の研究に関して報告を行っています。

[他大学・他専攻との交流]

研究所には、総研大生だけではなく名古屋大学、九州大学などの他大学の学生も常駐して研究しています。それぞれの研究分野は異なる場合もありますが、お互いの研究に関する議論や気分転換によく会話をしながら交流しています。

また、総研大はそれぞれの専攻が異なる基盤機関に所属しているため、他専攻の大学院生と日常的に会う機会は多くないですが、入学式・卒業式以外でも各地で行われるレクチャーやセミナーなどを通して交流できます。私は総研大学生セミナーの委員として活動したのですが、その際に出会った人たちと飲み会をすることもあります。

[生活と余暇]

私は研究所最寄り駅である多治見駅前のアパートに下宿し、普段はバスを使って通学しています。バスの時間に生活が制限されてしまう点と商業施設が点在している点を考えると、車やバイク等がある方が生活しやすいかと思います。しかし、名古屋中心部の繁華街へも電車一本で約40分と非常に近いため、ショッピングや映画鑑賞・スポーツ観戦などには困りません。余暇にはしばしば好きな歌手のコンサートに出かけたりもしています。また、研究所には運動施設もあり、テニスや野球をして楽しむ人もたくさんいます。私は自然の豊かな研究所のキャンパス内を散歩してリフレッシュしています。

[最後に]

核融合研究の拠点である核融合科学研究所で学生生活を送れます。ここでは、大型ヘリカル装置(LHD)やプラズマシミュレータといった世界最大級のプラズマ実験装置とスーパーコンピュータを有する優れた研究環境や、多様な専門分野を持つ指導教員から指導を仰げます。ぜひ核融合科学専攻へ入学し、思う存分に研究してください!

研究ミーティングの様子

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