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10. Particle-in-Cell法による複雑性プラズマシミュレーション

担当教員 長谷川裕記、大谷寛明、宇佐見俊介、森高外征雄

磁場に閉じ込められた高温のプラズマや自然界で見られるプラズマはとても複雑な振る舞いを示します。そのような複雑性を有する現象を調べる方法の一つとして、スーパーコンピュータによるシミュレーション研究は大変重要な役割を果たしています。シミュレーション研究では、プラズマ現象をコンピュータの中で再現しますが、そのためのシミュレーション手法として、流体的な手法や粒子的な手法など、様々なモデルが開発されています。これらのモデルは、それぞれ、再現したい現象によって使い分けています。そのうち、プラズマ中の運動論的な現象(例えば、プラズマ中の粒子と波動の相互作用など)を調べる際に用いられるのが、Particle-in-Cell(PIC)法による粒子シミュレーションです。粒子シミュレーションでは、プラズマを構成する個々の荷電粒子の運動方程式と電磁場のMaxwell方程式を自己無撞着に解いてシミュレーションすることにより、位相空間内におけるプラズマの複雑なダイナミクスを調べることができます。
本課題では、PIC法の基礎を学び、実際にシミュレーションコードによる計算をおこなって、複雑性を有するプラズマ現象の理解を目指します。

粒子シミュレーションの例(イオン音波不安定性(逆ランダウ減衰):位相空間における粒子分布、電位形状)と実習のひとコマ(右)