コース長あいさつ
太陽など恒星が光り輝いているのは、中心部で核融合反応が起きているからです。このエネルギーを利用して発電を起こすことが核融合研究であり、二酸化炭素を放出しないクリーンなエネルギーとなります。世界では1950年代から核融合研究が本格化しました。現在では核融合反応を起こす条件をほぼクリアし、フランスで建設中のITERでは入力エネルギーの10倍となる核融合エネルギーを発生させることが計画されています。そして次の段階では、原型炉と呼ばれる発電実証フェイズに移り、いよいよ核融合炉の実現が見通せる領域に入ることになります。
一方、プラズマ物理学の理解や計測機器開発、制御技術、炉で求められる耐熱性、耐放射性に優れた材料の開発研究や超伝導技術など、まだまだ取り組むべき研究課題が幅広く残されています。核融合科学コースでは、これら未踏の研究課題に積極的に取り組む学生を求めています。核融合科学研究を軸足として自己のスキルを磨き、どの研究分野にも通用する総合理工学者の育成を目指しています。学生の皆さんのチャレンジを期待しています。