核融合発電を成功させたい、その思いの元、私にできることは何かを考え、調べる中で今回の体験入学を知り、参加を決めました。日本における核融合研究の中心的な機関として耳にしていた核融合科学研究所を実際に訪れ、写真でしか見ることのなかった実物を見ることができたのは非常に貴重な機会でした。研究者や教授の方々、そして同じ志を持つ同年代の大学生や高専生とともに学ぶことで視野を大きく広げることができました。
体験入学が始まる前、私は核融合発電の実現に向けて、「自分にできることってなんだろうか」と考えていました。必要な知識が多岐にわたるこの分野において、自分の役割をどのように見つけ、何を研究対象にするのか、その手掛かりさえつかめずにいました。しかし今回、実際に課題に取り組み、さらにほかの課題内容にも触れながら考えを深めることで、この問いに対して自分なりの方向性を見出すことができました。
僕たちが取り組んだ課題10「プラズマシミュレーションによる複雑現象の探求」は電磁気学、流体力学、プログラミングさらにはスーパーコンピュータに関する知識など、多岐にわたる分野を横断する内容でした。その一方で、自分の勉強不足から電磁気学や数学の知見が足りず、プラズマの現象の理解に戸惑う場面も多くありました。
しかし、今まで大学までで勉強してきた知識が、実際に自分の興味ある分野に結びつき、応用できるのだということを強く感じました。大変と感じることはありましたが、不思議と学ぶことに対して耐えられない、やりたくないと感じることはなく、むしろ学ぶ意欲がわき続けました。それは、自分の今行っている学びが核融合発電という夢につながっているという確信、そして自分自身の適性を自覚できたことが大きかったと思います。
さらに、私は自分はプラズマをいかに安定させるかという現象そのものへの興味に加え、それをいかに工夫して抑えていくか、そのような制御していく過程に強い興味関心を抱いていることに気づきました。今回の課題演習は、その方向性を自覚するきっかけとなりました。また、初対面のグループメンバーといかにして協力して同じ課題に取り組んでいくかという経験も協働の大切さや視点を広げる重要性、またその中での自分の役割を考える良い機会になりました。
この体験入学では課題に取り組むだけでなく、懇親会や実習後の参加者同士の交流、キャリアビルディング、体験入学終了後のネットワークづくりなど、様々な人と会話をする機会がありました。特に核融合という同じ事象に興味を持つ参加者や研究者との交流は私にとって非常に大きな経験になりました。
自分が関心を寄せている分野に、すでに研究者として活躍している方々がこれほど多く存在すること、そして同世代にもこれからこの分野に関わっていきたいと考えている人が数多くいることを実感しました。また、一人ひとりが核融合に関心を持った背景やきっかけが異なり、それを知ることができたのも非常に刺激的で興味深い体験でした。
この度は、核融合科学コース夏の体験入学に参加させていただき、誠にありがとうございました。研究所の先生方やスタッフの方々、そして共に学んだ参加者全員のおかげで、非常に充実した5日間を過ごすことができました。
今回の体験を通じて、核融合という大きな目標に向かって進むうえで必要な知識や姿勢を改めて認識すると同時に、自分自身の進むべき方向性を具体的に描くことができました。今後は、ここで得た学びを糧に、大学での勉強をさらに深め、核融合研究に少しでも貢献できる人材へと成長していきたいと考えています。改めて、このような貴重な機会を与えてくださり、ありがとうございました。






