私は「核融合炉材料のための金属加工研究」という課題に参加させて頂きました。核融合学と金属学の学術的、工業的な出会いはまだ歴史的に浅いが将来的な発展性は非常に意義深いことを講義、実習を通して実感しました。金属学に関しては普段の講義の知識が生かすことが出来ましたが、核融合研究所で研究している核融合学に関して馴染みのない知識が必要でしたが、先生、TAの手厚いご指導のおかげで課題に関して理解を深め、私の学科ではすることのないアーク溶接、研磨、ピクリン酸によるエッチングなど、今まで触れることのない分野を学習することは非常に貴重な経験になったと思います。
課題の実習を行った後は班での発表資料作成をしました。作成前には先生に補足の講義をしていただき、実習後にも理解を深め実習中に疑問に思ったこと、私が勘違いしていたことを説明していただき、実習後に課題への理解を深めることの大切さを感じました。私の班では日本に来てから4ヶ月の外国人の方もいて日本語でコミュニケーションが取れない場合には英語や翻訳を使い、想定外の国際的な交流も行うことができました。学校での発表経験が浅い私ですが、先生、TAの補助のおかげで非常に良い発表資料を作成することが出来たと思います。質疑応答の事前準備では入念に準備することで数日の浅い知識ではありながらもおおよその質問には回答できたと思います。
課題以外では任意参加ではありますが、キャリアビルディングがとても印象的です。私が今通っている高専出身の先生や県の専門機関に一度就職してから研究者になられた方2名の講演があり非常にありがたいお話を聞くことが出来ました。任意参加のためカジュアルな形で行っていただいたため、疑問に思ったことを気軽に質問することが出来たので良かったです。また先生同士でディスカッションをする場面が見られ、理解を深めるための良い手段と思いました。
以上が夏の体験学習でした。5日間という短い期間での開催でしたが、とても貴重な時間でした。前年と違い対面での開催ということで、オンラインではなく実際に現場での施設見学や実習は楽しみながら体験することが出来ました。全体では学部1 年から大学院修士課程1年までの様々な学校、学科の方が集まり交流できたことは体験入学でよい経験でした。核融合学に関して知識がない方でも興味がある方はぜひ参加してほしいと思いました。実習時はもちろんのこと、事前準備やメール対応、先生方をはじめとする核融合科学研究所の皆様、ありがとうございました。