私は核融合について調べているときにインターネット上でこの夏の体験入学を知り、核融合とコンピュータシミュレーションに興味があったため体験入学に参加しました。
体験入学では核融合科学研究所のスーパーコンピュータや大型ヘリカル装置(LHD)等の施設見学後、各グループに分かれて課題を行いました。私は「Particle-in-Cell法による複雑性プラズマシミュレーション」という課題に取り組みました。
 まずプラズマ物理の基礎についての講義を受け、続けてParticle-in-Cell法(PIC法)についての講義を受けました。体験入学の前はプラズマについての知識をほとんど持っていなかったのでついていけるか不安でしたが、事前に配布資料があったことと先生方の丁寧な説明のおかげで理解することができました。
 講義が終わった後にはコンピュータシミュレーションの実習を行いました。今回は主に二流体不安定性とLandau減衰について、PIC法によるシミュレーションを行いました。プログラム自体はあらかじめ準備されていたFortranで書かれたものを使用し、各種パラメータを様々に変えてシミュレーションを行うことでパラメータがどう現象に影響するかを調べました。
 実習後には課題の内容についてまとめたスライドを作成し、他のグループや先生方の前で発表をしました。スライド作成時には担当の先生方から定期的にフィードバックをもらうことでスライドをより良いものにすることができました。大学の講義ではフィードバックが直ぐに返ってくるということはあまり無いことなので貴重な経験ができたと思います。また、スライド発表では他のグループの発表を聞いて核融合に関する様々なトピックについて多くのことを学ぶことができたと思います。
 五日間という短い期間でしたが、体験入学を通じて核融合についての理解を深めるだけでなく、多くの人との交流も楽しむことができました。体験入学には様々な学年の人が参加しており、個性豊かな人達が多かったです。核融合についてだけでなく、普段の学校生活についてなど様々なことについて毎日語り合い、非常に充実した時間を過ごすことができました。
 今回の体験入学を通して、人との交流が非常に重要であることを改めて学ぶことができました。この体験入学で得た経験と人との結びつきを大切にしていきたいと思います。最後に、夏の体験入学を開催する際に準備や運営をしてくださった核融合科学研究所の先生方をはじめとする皆様、そして毎日長い時間語り合ってくれた参加者の皆様に、心から感謝申し上げます。