8. 物理情報付きニューラルネットワークによる偏微分方程式の数値解法
担当教員
前山 伸也、 堀 久美子
近年、AIや機械学習技術の目覚ましい進展により、複雑な連続関数を近似的に表現できるニューラルネットワークは、さまざまな分野での応用が模索されています。中でも、物理法則を損失関数に組み込む物理情報付きニューラルネットワーク(Physics-Informed Neural Networks; PINNs)は、核融合プラズマを含む多様な物理現象を記述する偏微分方程式の新たな数値解法として注目を集めています。本課題では、PINNによる数値解法の基本的な仕組みに触れ、いくつかの例題を通して、その特徴や応用可能性について体験的に理解することを目指します。
物理情報付きニューラルネットワーク(PINN)による境界層問題の数値解。ニューラルネットワークの構造として、汎用的な多層パーセプトロン、境界条件を埋め込んだ多層パーセプトロン、さらに境界層の急峻な変化を効率的に捉えるために漸近接続理論を援用した接合型多層パーセプトロンをそれぞれ用いたPINNの結果を比較。