磁場に閉じ込められた高温のプラズマは複雑な振る舞いを示します。この複雑な現象を調べる方法の一つとして、スーパーコンピュータによるシミュレーション研究が重要な役割を果たしています。シミュレーション研究は複雑な高温プラズマの様子をコンピュータの中で再現します。その再現をするためのシミュレーション手法には流体的な手法や粒子的な手法など様々なモデルがあります。その中でも、プラズマ中の運動論的な効果（粒子と波動の相互作用など）を調べるためには、プラズマを構成する多数の荷電粒子の運動とそれらが作る電磁場の時間発展を自己無撞着に解く必要があります。Particle-in-Cell（PIC）法は、個々の粒子の運動方程式とMaxwell方程式を自己無撞着に解いて、プラズマの複雑な現象をシミュレーションすることができます。本課題では、PIC法の基礎を学び、実際にシミュレーションコードによる計算をおこなって、プラズマ中の運動論的現象の理解を目指します。